読めば読むほど共感!「捨てられる男たち」


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こんにちは。コトリス関根です。

先日、ブログ「女性のキャリアアップ・・その時、夫は!?」でご紹介した本

『捨てられる男たち 劣化した男社会の裏で起きていること』奥田祥子 著


「妻の出世で家庭崩壊 40代仮面イクメンの告白」

東洋経済オンラインのこの斬新なタイトルに目が止まり、読んだ記事があまりにも私の体験とリンクしていたので、

この本に興味を注がれ購読してみました。

対象者一人ひとりを何年もかけて取材されていて、まるでドキュメンタリー映画でも観ているように惹き込まれました。

取材依頼をしても音信不通になってしまったり、何年も連絡が途絶えていた人から突然連絡が来たりと、

何故、そのタイミングだったのかがその後の取材で明らかにされる様子を

客観的に見て(読んで)いると、人間の微細な心の動きが手に取るように伝わってきます。

主に、今40代、50代の役職のある立場の男性をターゲットとして、

古い「男社会」の価値観の中で育ってきて、現代の社会の急激な変化に対応しようとしている世代を

取り上げていますが、中には女性でありながらもその古い「男社会」の中で戦っている女性も登場します。

そう。まさに「戦っている」という言葉が相応しい旧態依然とした古い価値観の中で。

私の経験上、男社会で「男」として戦っている女性は、女性系の病気に注意です!

相手のためを思って意欲的に動いている時は、人は生き生きしている。

良かれと思えばこそ、行動も発言も強気になり、思わぬ失態を招いてしまう。

それには自分では気づかずに「パワハラ」「モラハラ」「セクハラ」と捉えられてしまい、

失職するケースもある。

そういうのを”無自覚ハラスメント”というのだそうだ。

誰でも被害者にもなるし、加害者にもなり得るところが怖い。

本章では、

第1章 「パワハラに足をすくわれる男性上司」

第2章 「セクハラという『聖域』」

第3章 「女たちのジレンマ」

第4章 「モラハラで家庭喪失」

第5章 「誰も捨てられない社会のつくり方」

5つの事例が詳細に書かれている。

登場する人物たちは誰もが、自分の時はこうだったから・・・と、

「自分の価値観」が正しいと思っていることが墓穴を掘ることに繋がっている。

そこには、世代間ギャップや男女間ギャップ、社内間ギャップがかなりあるように思います。

女性の部下を管理職にしようと目をかけ大切に育てていたが、逆にセクハラで告発されてしまった男性上司。

その女性部下が結婚した頃から子弟関係は崩れた。

「キャリアのために出産は控えろ」と彼女のためを思い口にした言葉が仇となる。

これがきっかけでこの男性は無職になっていた。。。

著者が後日、この女性部下に連絡をとって心境を聞いたところ、

結婚直後から不妊に悩み、不妊治療までしていた辛い心情を明かしてくれています。

これは、間違いなく男女間ギャップです!

妊娠、出産に悩む女性の気持ちが男性にわかるはずもなく、

出世してキャリアを積むことがステータスと思い込んでいる古い考えの男性上司の「自分の価値観」でしかありません。

この「自分の価値観」を手放さない限り、両者が理解し合うことは難しいでしょう。

ゼネコンの施工管理部での出来事だったので、男社会で施工管理をやっていた私にとっても他人事ではなく、

「出産は控えろ!」と言われたこの女性の気持ちは痛いほどわかりました。

そりゃあ、セクハラですよね!

でも、この男性上司に悪気があったわけではありません。

社内初の女性管理職を夢見たのは、本人ではなく上司だったのかもしれません。

切ない。。。どちらの気持ちも伝わってくるから切ない。

一度口にした言葉は、愛にも刃にもなるのです。

この本を読んで、時代が急激に変化している今、あちこちに歪みが生まれていることを実感しました。

今時代は、権力や物質主義の「地の時代」から、情報、体験といった目に見えないものに価値が置かれる「風の時代」に移行しました。

上司、部下といった男性性の縦社会から、仲間、コミュニケーションといった横に繋がる女性性の世界へと

大きく変化しています。

『捨てられる男たち 劣化した男社会の裏で起きていること』奥田祥子 著

このタイトル通りにならないように、男性の価値観の変化が求められているのではないかと思うのです。

明日は我が身!?だと危機感を覚えた方は、ぜひ手に取ってみてください。男社会で生きてる女性も必読です!

 


投稿者プロフィール

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自分らしく輝く女性を応援するコトリス代表 関根貴代美です。
イベント企画運営、起業コンサル、セミナー講師をしています。
コトリスでは、笑顔になって生き生きと輝く女性を応援していきます。

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